辻地区社会福祉協議会
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ホットな話題 その16 掲載日:平成16年2月2日 バックナンバーは、お申し出いただければお届けします
住民福祉講座「障害を学ぼう・・・」 シリーズ
辻地区社会福祉協議会では、事業計画の一つとして、住民福祉講座「障害を学ぼう・・・」をシリーズで開催しています。これは地域福祉活動計画づくりの学習会も兼ねて、地域の皆さんに、障害者について「ほんとのこと」を知っていただき、偏見や差別のない明るく温かな「誰もが住んでよかったと言えるまち」づくりに役立てようとするものです。

第4弾 「重症心身障害について」
去る平成16年1月23日(金)19時から、はーとぴあ清水3階の会議室で、「障害を学ぼう・・・」シリーズ第4弾を開催しました。
このシリーズは「精神障害」「身体障害」「知的障害」と、それぞれの立場での講師をお迎えし「障害を正しく理解」できるようお話しをしていただいてまいりましたが、今回は、身体と知的の重複した障害のある「重症心身障害」をテーマとしました。
講師は「清水重症心身障害児者を守る会」会長の西信子さん。母親として体験をもとに話されるひと言ひと言に、命の尊さをあらためて感じると共に、地域としての対応をどのようにしたら良いか、考える機会となりました。
数々のヒントを、これからの「福祉のまちづくり」のため、十分に生かしてまいります。
 
声をかけよう!
 ことばは返らなくても・・・

西さんは、障害について説明された後、母親として、子供の障害を知ったときのことから成長過程、施設の問題、支援費制度の導入、災害時の配意などについて話されました。
続いて、質問に答える形で講座は進みましたが、障害を学ぶためには「ふれることが大切」と教えられ、「ことばは返らなくても・・・声をかけよう」と心に誓い合いました。
重症(重度)心身障害とは

重心と略して呼ぶことがあります。
重度の知的障害と身体障害を重複した障害で、個人差はあってもIQ,身体能力とも低く、ほぼ寝たきりの状態になっています。
また、てんかんや心臓病を発病することもあって、以前は8割の子供が短命でしたが、医療の進歩によって今では8割が生存できるようになりました。
生活様式も、医療施設への入所から、在宅での生活ができるように変わっています


臨席された榊原秀三先生からコメントをいただきました
(榊原小児科医院院長・辻地区地域福祉活動計画策定委員)

赤ちゃんは人見知りをする時期があります。言葉の話せない赤ちゃんは自分の感情や要求をお母さんに伝えるのに言葉を使わずにやっています。でもそれはいつも赤ちゃんと接しているお母さんにしか解りません。一生懸命発している赤ちゃんからの信号が始めての人には全く通じないので赤ちゃんは不安になり泣き出してしまうのです。
 私達が重症心身障害の人に声をかけたときも同じようなことがあるかもしれません。もしそうなったとしたら、お母さんと他人との区別出来たことですからむしろその能力を評価していいと思います。 無視されることも覚悟して、思い切って接してみましょう、なにもいわなくてもいいから、ただ私はあなたのお友達になりたいんですという気持ちを込めて     (榊原 秀三)
 



聴講者の一言
子供の障害に気づいたとき、「相談相手もなく相談先もわからない、どこの病院に行ったら良いのか?」の思い出話に、胸を締め付けられました。少しでも早く対応(リハビリ)できたらと思いました。
「街に出たとき、人の目が気になる。子供たちを怖がらないで手を差し伸べて欲しい。声をかけてもらえるだけでも・・・」とのお話を重く受け止めました。
養護学校を卒業してからの就職先がないなど、私たちの知らない面を教えていただきました。
重心の子は施設を出て地域で暮らすことは難しい。「生活訓練ホームを、地域に!」との要望があることを知りました。
支援費制度ができても、対応するヘルパーが不足してきていることが気がかりです。
「子供が大きくなるにつれて(親よりも体が大きくなると、入浴や外出に苦労する)、うれしい反面、大変な面もある」のだなーと知りました。
ここでも偏見が障害になっていることを知り、地域で何ができるか考えてみたいと思います
聴講された方で、感想をお持ちの方はメールでお知らせください。この欄に追記します。

災害発生時の問題 障害がある人にとって、地震をはじめ災害の発生時にはより大きな問題が生まれるものと思います。地域に対するヒントをいただきました。
早くから予知できるときは、一般の人より早く非難することが大切。
車が使えないと、車椅子では避難できない。
オムツ、ミルク、酸素ボンベの準備が必要であるが、必要なものをすべて揃えると、量が多くて持ちきれない。

質問者と受講風景

クリックすると変わります

西さんからの伝言
「ボランティア交流集会」にお出かけください。そして子供達に声をかけてください。
    会場  はーとぴあ清水
    日程  9:30受付開始 10:00〜10:10開会式 10:10〜15:20交流会 15:30閉会式
    問合せ先  ボランティア交流集会事務局(はーとぴあ清水内)  0543−71−0290 

「障害を学ぼう・・・」シリーズは続きます
次回の第5弾は「静岡県難病団体連絡協議会」の方々からお話を伺うこととしました。
難病について、ご本人のこと、ご家族のこと、地域のことと、色々教えていただきます。
皆さん誘い合わせて、ぜひお出かけください。
            記
  1、テーマ 「障害を学ぼう・・・」第5弾《難病とは・・・》
  2、講師  「静岡県難病団体連絡協議会」 野原正平様 佐塚紀昭様
  3、日時 平成16年2月20日(金) 午後7時から
  4、会場 はーとぴあ清水 3F 大会議室


あとがき 重症心身障害児を持つお父さんお母さんは、常に、不安や偏見に囲まれているのだと思いました。
重心だけでなくすべての障害のある方々、また、家族の方々が、地域の中で、少しでも住みやすくなるために何をしたらよいのだろうかと、みんなで考えあいましょう。



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