みんなのふれあいで 生き活きしたまち辻

地域福祉教育の推進
 いってみよう会 (住民福祉講座)
地域福祉活動計画の推進状況 その89 掲載日:平成22年4月12日
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  地域防災確立の礎に期待
去る2月13日(土)14日(日)に、1年間の計画が実り、自主防災会主催、地区社協共催の形で「辻地区避難所運営宿泊訓練」が実施されました。静岡市障害者協会、静岡市社会福祉協議会、清水ボランティアネットワークをはじめ地区内外の関係機関等のご支援をいただき実施されましたが、多くの成果を挙げることができホッとしています。
実施内容を振り返ってみました。
避難訓練実施までの経緯
いってみよう会
21年2月、地域福祉活動計画見直し作業との絡みから、、災害時要援護者対策取り組みを検討。「行ってみよう会」(住民福祉講座)の開催を決定。
宿泊訓練実行委員会
10月15日、自主防災会を実施主体として宿泊訓練実施を決定。障害者団体等関係機関の参加を求めて実行委員会を組成して具現化。
21.3. 5  災害時要援護者とは
21.5.11  東海地震予知情報とは
21.6.15  ゲームで学ぶ避難生活
21.7.16  ゲームで学ぶ避難生活
21.8.17  駿河湾地震を学ぶ
21.9.24  災害時の避難行動
21.11. 5  第1回実行委員会
21.11.17  第2回実行委員会
21.11.30  地区防災会議で実施を決定
21.12.13  第3回実行委員会
22. 1.14  第4回実行委員会
22. 2. 9  第5回実行委員会

訓練のスケジュール
1日目 2月13日(土)          2日目 2月14日(日)
12:30  訓練地震発生
 要援護者避難訓練開始
13:00  避難所開設
14:00  開会セレモニー
14:30  救急救護訓練
 防災用品展示
17:30  夕食
18:30  阪神淡路地震記録映画上映
 避難路検証
21:00  就寝
 6:00  起床
 6:30  ラジオ体操
 7:00  朝食
 8:00  避難所運営訓練(UHG)
 9:00  行政説明 (避難所運営)
 行政説明 (要援護者支援)
10:00  感想会
10:50  閉会セレモニー
11:00  片付け
12:00  解散

訓練会場の配置図

今回の訓練は次の二つの狙いを持って実施されました。
避難所運営及び単位自主防災会運営のための知識修得
障がいのある人の避難体験及び交流
なお、訓練は突発地震を想定し、意図して机上の緻密な事前計画は避け、むしろ不測の事態から感じ取れる課題を見つけ、今後の活動につなげようとしました。

地区内8箇所から、障がいのある皆さんを避難所の辻小学校へ案内しました。今回の訓練では、所属の介助ボランティアや家族が同行されていたこともあって、大きな混乱も無く避難は済みましたが、誘導に当たった自治会担当者から「初めてのことで、戸惑った。障がいについて改めて学びたい」との感想が話されました。
避難所の体育館に入る前に、避難する要件とともに建物の安全確認のための「罹災建築物応急危険度判定」の説明がありました。言わば各家庭の近くの空き地などでで避難生活をすることに理解を求めたものです。
入館後は、受付の記録紙に登記した後、それぞれ自由意志で、障がいのある人もできる範囲で会場設営に当たりました。
清水区長臨席のもとで開会セレモニーが行われました。自主防災会長(連合自治会長)、実行委員長(地区防災指導員)、清水区長、障害のある人代表、静岡市障害者協会事務局長、実行委員会事務局のあいさつには、前述の訓練の狙いへの熱い思いが込められていました。
また、参加者の最前列に整列した10台の車椅子や手話通訳の様子に、自主防災会の皆さんも災害時に必要となる支援の重さを感じ取られた様子でした。
消防署の指導でAEDの取り扱い、三角巾の取り扱いなど救急救命訓練を学びました。
心臓マッサージ、人工呼吸を覗き込む顔、三角巾に自分で取り組む姿に、「できることは・・・」とした障がいのある人たちの意気込みを感じました。

また、会場に掲出された火災報知機に、各家庭での設置の必要を感じあいました。
長泉町からの友情出演もあって、多くの防災用品が展示されました。
プライバシー保護にための間仕切り用ダンボールもありましたが、この訓練で特に話題となったのが簡易トイレ。障害者用仮設トイレは無論のこと、一般用も色々設置され、災害時のため体験を勧められました。
また、ボランティアネットワークの皆さんによって「ほのぼの灯り」実演や非常食の紹介がありましたが、試食した乾パンはおいしくなく「災害時に備えて工夫が必要」との感想がありました
写真をクリックしてください。大きく変わります。
この訓練で始めて披露された「巨大すごろく」。 10メートル四方の広さと30センチもあるさいころの大きさに驚かされました。
普通のすごろくと同じように、さいころの出た目により進んだり戻ったりするもので、所々に出る防災クイズに答えながら遊びますが、問題に結構難しいものもあって障害のある人も交えながら楽しいひと時を過ごしあいました。
途中、先進地、静岡市葵区「千代田東自主防災会」(平成20年12月宿泊訓練開催)の皆さんが激励に訪れてくださいました。
救援物資として頂戴した卵とジュースは夕食のメニューに加えさせていただきましたが、寒さの中に心の温まる思いができたと、感激を味わいあいました。
 感謝、感謝。
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夕食メニュー

 ご飯 1合
 トン汁
 缶詰 1缶
 ゆで卵 1個
夕食は、車椅子の一部の方には机が用意されましたが、床に敷き詰めたダンボールの上に車座になって食べました。
ご飯はハイゼックスで炊き、トン汁は缶詰に野菜を加えたものでしたが、非常食とはいえやや量が少なかったとの感想がありました。ただ、トン汁はお変わりをした方もあったようです。

なお、ご飯は非常時を想定して、水の代わりにジュースやコーラ、コーヒーを使ってみましたが結果はいかがでいたでしょうか。
夕食後、映画サークルの皆さんにより「阪神淡路大震災」の記録映画が上映されました。
リアルに再現される災害の爪あとは、見る人に「私たちも備えなければ」との思いに浸らせました。
寒さに耐えられず、就寝用毛布が配布されましたが、昼間の避難誘導時に撮影された写真をもとに災害ボランティアネットワーク代表から避難路の安全確認について説明がありました。
平素の配意の必要を学びました。
いすにブルーシートをかけ風除けとし、寝袋に入ったり毛布にくるまれたりして眠りにつきました。
救護所として準備した暖房テントは利用されたものの、安全確保のため用意したエアコン付図書室の利用はありませんでした。
途中、2時間交代で見回りましたが特筆された異常はありません。
この宿泊訓練では、時期的に極寒が体験できるものと思っていましたが、当夜の最低気温は朝6時の6.2℃と意外な結果になりました。
障がいのある人の一部に体調不良を訴える方がありましたが、6時に起床、みんなで毛布やブルーシートを片付け、6時30分からラジオ体操で体をほぐしました。
 朝食メニュー
 ご飯 1合
 けんちん汁
 ふりかけ 
 生卵 1個
朝食は、予定していたアルファ米をハイゼックスに変更。生卵かけとしました。
非常時を想定し、冷蔵庫にある野菜を使ったけんちん汁が、暖かさを与えてくれました。
食事は団欒のひと時として、大切にしました。
クリックしてください。
避難所運営ゲーム(HUG)で遊びました。
次々と読み上げられるカード(右写真)の内容によって、どの部屋に割り当てるか話し合うもので、被災者の状態が様々であることを学びました。
指導者から「平時の準備が大切」と告げられました。
クリックしてください
前段で清水区総務防災課から区の防災体制、自主防災会による避難所の運営、自身を守るための家具固定など、阪神淡路の10倍といわれる巨大地震への対応について説明をいただきました。
続いて静岡市福祉総務課から災害時用援護者の対策について、考え方や取り組みに状況、自主防災会に対するアンケート調査の模様などについて説明をいただきました。
すべての訓練を終了し、感想を話し合いました。
障がいのある人を対象とした「福祉避難所が必要」あるいは地域の絆を深めるため「市職員との交流を望む」などの意見が聞かれましたが、もっと多くの感想を知るため「小グループでの話し合いがほしかった」と、しきりに反省しています。
実行委員の秋吉町自治会長から「今回の体験で皆さんと交流ができた。今後どこかで出会っても声を掛け合いたい。」とあいさつがありました。
これから交流に期待して避難所運営宿泊訓練を散会しました。

この訓練の後日談
第6回実行委員会
去る2月21日、訓練の反省をするための実行委員会が開催されました。
話し合いは[この訓練を次の訓練に活かすもの]と[これからの自主防災活動の起点として活かすもの]の二つの視点で行われましたが、机上の計画を極力避け、「ぶっつけ本番」の実施であったことから反省点が多く、それらを課題として次につなげるよう申し合わせました。
DVDを作成
この訓練のDVDを作成しました。 早速、拡大理事会で放映し、訓練に参加できなかった人たちにも。お見せし、臨場感を味わっていただきました。
素人集団の撮影・編集ですので見にくい面もありますが、訓練の記録のためとご了承ください。
必要があればお渡しいたしますので、お申し出ください。

今後の活動へ どう繋ぐかが課題
今回の訓練は、地区内の防災意識を高めるために実施したものです。
この機会をきっかけとして、誰もが支えあい災害に強いまちづくりにつなげていかなければなりません。
見えてきた課題を、自主防災会を中心として、地区社協も関係する部分を担いながら、継続性のある活動に結び付けてまいります。
お気づきの点がありましたらお知らせください。

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